ロックンロールでも手数料は必要だから、音楽は仲介手数料からは逃げられない。
誰かに聴かれることで、初めて音楽になるから。自分自身も勿論含めて。
すっかり身体がサブスクリプションに慣れてしまった。
いつ消えるともわからないデータを定額払って聴いたり観たりのアレ。
「およとさん。でも、いつも同じ音楽聴いてますよね。その曲、CD持ってるし」
内なる自分によく言われる。CDから音楽を取り込んでそれをスマホだったりウォークマンに入れる作業代かもしれんな。時間は有限であるし。
そう言いながら彼は、その時間でSNSの興味ないトピックを眺めて無為な時間を生きる。