隣の部屋が騒がしかった。人の出入りにしてはやかまし過ぎる。
妻に言ったら「清掃の人じゃない?いつもそうだよ」なんて事を言われたので、そうか。清掃か、と納得した。
数日経って、隣の部屋が空室になっていた。
外見とか雰囲気的に多分大学生だったと思うのだが、そういう時期か…と寂しくなった。
この数年まっっったく話した事はないけれど。会釈するくらいしかしなかったけれど。
それでも寂しさがあった。
ちょっとした永遠のようなものを感じていたのかもしれない。
結局、砂で固めた時間だったわけだけど。
時間は流れている。僕にも妻にも、そしてもちろん彼にも。幸あれ。